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2019/2/25 スクーバシリンダーはどうして2種類あるの?

こんにちは!キューピッドちゃーりーです。

昨日は城ヶ島に行って来ましたが【ウミウシ祭り】で楽しかったですよ~。

詳しくは前日のブログ参照して下さーい!ここクリックで昨日のブログへ

【3/10(日)城ヶ島ツアー】もあるので綺麗なウミウシに興味のある方はご参加して下さいね!

さて昨日城ヶ島でダイビングをしていてシリンダーのお話にチラッとなりました。

ダイビングを暫くしているとシリンダーが主に2タイプある事に気が付くと思います。その材質は【スチール製】or【アルミニウム製】のどちらかまではご存知ですよね!どうして2種類あるのか?そのメリットやデメリット、考え方も簡単にご紹介しておきたいと思います。

シリンダーのスチール製(鉄に炭素を混ぜた鋼がスチール)は正式には【クローム.モリブデン鋼】と呼ばれて【500℃前後の高温下でも強度が低下しにくく硬いのにしなる】といわれる材料で、高温高圧が前提となる箇所に使われる場合が多いです。実は圧縮ガスを詰め込んだ場合にはシリンダーは熱を帯びるのですが、強度が低下しにくいので高圧ガスを詰め込むには最適なのです。

(シリンダー以外で身近にあるものといえ自動車部品、自転車のホイール、飛行機部品、ボルトやナット等…他にも様々な所で利用されています。)

またスチールシリンダーはその特性から硬く&外部からのダメージに強い特徴があります。さらにスチールは重たいので空の時でもマイナス浮力となります。

水面に優しくボルトやナットを水平に浮かばせようとしても重みで沈んでしまいますよね。

つまり自分自身のウェイトを装着する量が減るというメリットがあります。

これはダイバーにとってはとてもありがたいことですよね!重たいの嫌ですからね…

なので日本国内のダイビングサービスではダイバーのお客様の事を考えたりダイビングのシリンダーの始まりがスチールだったこともありスチールを利用するダイビングサービスの方は多い傾向があります。

またニッチな世界ですがシリンダーを何個も装着するテクニカルダイバーにも浮力変化が殆どないスチールは好まれます。1個でも浮力変化を感じるのに何個も浮力の変化があったら大変だと思いませんか?

一方でデメリットもあります。これはダイバー自身というよりは取り扱い上の問題で酸化鉄の問題があるという事です。簡単にいうと腐食しやすい。錆び易いってことです。簡単に腐食しないように必ず亜鉛メッキを施す必要があります。

一方アルミニウムシリンダーは1972年にアメリカで使われ始めました。

アルミは比較的新しいシリンダーなんですね。

スチールより柔らかく軽量なのが特徴ですね。

皆様で一番身近にある個体のアルミといえば【1円玉】です。1円玉って実は純100%のアルミニウム製なんです。軽くて丈夫ですよね!また柔らかいので加工がしやすく電車の車体や身近なアルミ缶等にもよく使われています。

ただし、スチールと比べれば勿論柔らかいので打撃や不注意には注意が必要になってきます。過充填にも爆発の気を付けないといけないですね。

また実際にスチールとアルミのシリンダーで潜った事がある方は分かると思いますがアルミシリンダーの方が見た目が大きいと思います。

元々スチール程強くないので、シリンダーの壁を大きく厚くする必要があるからなんですね!強度が高くないのでシリンダーの背が高いというか縦長な形になっているものが多いですよね!

なので陸上ではアルミシリンダーを背負うと重いです(^-^;…

ですが水中ではアルミは浮力を得るので水中では軽くなるんですよね!

そっと水面に一円玉を水平に置くと浮かばせる事が出来ますよね。

(興味があったら実際にやってみてください)

スチールと同じウェイト量でダイビングを開始したとするとアルミシリンダーの圧縮ガスを呼吸していると徐々にガスの重さが無くなりダイビング中にドンドンと軽くなって最後の方に浅い所で安全停止が出来なくなる理由はここにあります。

なのでアルミの場合にはスチールに比べて更にプラス2キロ程ウェイト多めに持っていくことが多いです。

なんだかここまで聞いているとアルミを利用する良さがダイバーには全くないように感じますが、、

実は世界的な規模で見ると現在アルミを使用したシリンダーの方が圧倒的にシェアが多いんです。それは…

アルミの最大のメリットが腐食に強い!という事です。

やはり海辺で使用しているのでダイビングサービスとしては腐食が一番気になる所だからでしょう。海外では管理のし易さや安全が第一なのは最優先されるからです。

じゃあ、ダイバー的にはアルミの恩恵が全くないのか!?といえばそうではありません。ここ数年で流行しているサイドマウントダイビングをする際にはアルミの方がダイビングが楽だと言えます。

両脇で抱え込むようにして泳いでいるので浮力があるアルミの方がトリムの姿勢が楽で安定しやすかったり水面でシリンダーが装着出来るので(水中だとスイングのスキル)アルミの方が実は泳ぐのが簡単だったりします。

そういう意味ではリゾートではアルミが主流なのでサイドマウントを受講して覚えていくのは有りだと思います。シリンダーも2個まで装着出来て安全性も高まります。

また水中に設置をする減圧シリンダーやステージは重たい物よりも軽い物の方が水中では扱いやすいですので良くアルミが利用されています。

【まとめ】

スチールシリンダー

1.ウェイトの量が減らせる。

2.ガス(空気)を吸っても浮力変化は殆ど変わらない。

3.腐食しやすいので取り扱いに注意が必要。

4.バックマウントダイバーやテクニカルダイバーに好まれる。

アルミシリンダー

1.スチールよりもウェイトの量を+1~2キロ程増やす必要がある。

2.ガス(空気)を吸うと浮力変化が起こって浅場は浮上しやすくなる。

3.腐食しにくいので多くの地域で市場を優位に占めている。

4.サイドマウントダイバーや減圧用シリンダー(ステージ)に好まれる。

ここからは自分の考えですが将来的にはスチールでも無くアルミでも無く【ファイバーウーンド】のシリンダーが出てきても面白いと思います。ファイバーウーンドのシリンダーはダイビング以外の分野では実際に使われていて、軽量の金属にファイバーグラス(ガラス繊維)やグラファイトファイバー(炭素繊維)を巻きつけたものです。とても丈夫で高圧のガスをその中に充填出来るようになるので小型軽量シリンダーを作ることが出来るようになります。現在のシリンダーよりも一回りや二回り程小さくできるのではないか?と思います。あとは経済的な兼ね合いだけかな?…と笑。

スチールにもアルミのどちらにもメリット&デメリットがあるので自分がどういうダイビングをしていくのか?という事もシリンダーで考えてみるのも面白いですよ。

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